Banshiren

食で人と企業と地域をつなぐ!

2018/2/4
考え方のちょっとしたヒント集
76.良いとこ探し

 学生たちが作品のプレゼンテーションをするので、コメントをお願いしたいという依頼がありました。1人3分間のプレゼンに対し、1分間の感想をというのです。
 引き受けるのはいいけれど、数十名のプレゼンを立て続けにちゃんと評価できるのだろうかと、正直言って不安になりました。学生の作品ですから、プロから見て悪いところや仕上がっていない部分を指摘するのなら簡単です。しかしそれでは、学生たちにとっても自分にとっても何もならない気がしたのです。
 だから学生の3分間のプレゼンの中で、とにかく良いところをひとつだけ見つけようと思いました。そして、さらに良くなるためのヒントを付け加えて、1分間のコメントにしようという目標を持つことにしたのです。
 当日、次から次へと学生の作品にコメントをしていきました。すると最初に抱いた不安とは裏腹に、作品の良いところばかりが見つかるのです。決しておだてているというワケではありません。ちゃんとコメントできている自分に驚きました。
 昔は何を見ても悪いところばかりを見ていました。それに比べて、少しは良いところに気づけるようになった今、多少成長できているのではないかと思えました。
 緊張で顔を真っ赤にしてプレゼンをしている学生は、こちらもどれだけ緊張して聞いているかを知らないでしょう。この経験は私に自信を与えてくれました。そしてこれからもずっと良いところを見つけていかれる人間になるぞ!という信念を生み出してくれました。

■否定よりも肯定を優先することのススメ
 どうしても悪いことの方が目につきやすいものです。しかも失敗より成功させることの方が大変なわけですから、ものごとが悪くなると予測した方が確率的にも当たりやすいはずです。だから批判するのは簡単で、肯定する方が難しいのです。自分に対しても人に対しても、感覚で否定するより理論的に肯定し、長所を伸ばすことを優先させたいものです。


(MIKI)