Banshiren

食で人と企業と地域をつなぐ!

2018/2/4
考え方のちょっとしたヒント集
83.相反する立場

 多くの人が、商品やサービスを提供する売り手だったり、それを買うお客さんだったりします。そして人に買ってもらう時はぺこぺこして、自分が買う時はおおいばり、などというのはよくあることです。たとえばこんな見方はどうでしょう。
 ここに100万円の商品があったとします。その商品を売った時の、お店の利益は5万円だとします。買うお客さんは「100万円もする商品を買うんだ」という気持ちなのに、売るお店は「100万円のものを売って5万円しか儲からない」と思っているかもしれません。
 通常、このような場合は、お店側がお客さんの気持ちを優先することで、ビジネスとしてなり立たせることができます。
 しかし、お店の方は「100万円という貴重なお金を使っていただいてありがたい」と思い、お客さんも「あまり利益がないのに、一生懸命に良くしてくれてありがたい」と思う状態になれば、買物自体がすばらしいコミュニケーションになるのではないでしょうか。
 会社でも同じです。社長は「お給料をこれしか払っていないのに、一生懸命働いてくれてありがたい」。社員さんは「まだ、たいした仕事もできない自分に、これだけ任せてくれて、給料をもらえるだけでもありがたい」と思う。お互いにそう思いあえたら、とても理想的です。
 こんな風に思えるかどうかは状況によって違ってきますが、反対側にいる人のココロも考えられるようになれば、もっと毎日を有意義に送れるのではないかと思います。

■相手の技術、労働へ感謝することのススメ
 たとえば、お金とコップを比較した時、お金の方をほしがる人が多いと思います。コップは何個もいらないけど、お金は何とでも変えられるからいくらあってもいい。そういう気持ちの方が大きくなっています。でも、どんなに粗末に見えるコップでも、実はすごい技術や機械で作られていて、大抵の人は自分では作ることはできません。食べ物や洋服もです。そういう気持ちを持てば、買う時に「ありがとう」と言ってお金を払えるのではないでしょうか。


(MIKI)