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食で人と企業と地域をつなぐ!

ととや新兵衛さん/店舗ブランドと中食商品開発

平成26年度NEO焼津プロジェクトに参加された
ととや新兵衛さん。この時は、
「ととや新兵衛の焼津めし 桜・焼きさば寿司」という
お土産物ブランドメーカーとしての
商品化に取り組みました。

今回は、実店舗の飲食店「ととや新兵衛」で販売する
お持ち帰りの中食商品を開発したいというご相談。

中食産業へ参入するには、
実店舗「ととや新兵衛」のブランドを確立し
「あの、ととや新兵衛の○○寿司!」と
記憶させるブランディングが大事。

そのためには、
ととや新兵衛フルモデルチェンジのつもりで
①商品・サービスラインナップ
②お店のイメージ
③お店の新しいロゴ
④新メニュー
⑤店内ディスプレイ
⑥オペレーション
などの見直し改善に取り組むことなどをアドバイス。


ショップブランド「ととや新兵衛」のロゴマークやエレメント

どんなテイストの店を目指すか、そのためのメニューは、
などの話し合いを重ね、
ショップブランドを確立するためのロゴマークや
駿河湾の海洋深層水で味付けした
「焼津の焼きさば寿司」「焼津のしめ鯖寿司」、
そして焼津港のまぐろを特性醤油に漬けた
「焼津のてこね寿司」などを開発しました。


焼き鯖寿司、てこね寿司、しめ鯖寿司パッケージ

コロふわ!かわいいねりもんたちが誕生

はの字食品さんが、
ねりもんの試作品を持ってきてくれました。
野菜やハーブ、ナッツ、スーパーフードなどを練りこんだ
素材の色合いを活かしコロコロした
見た目もかわいいねりもんたち。
ふわふわの食感もいい感じです。

野菜と魚でできた練り物なので
「べじねり」という商品名に決定。
試食をして、形状、大きさ、
製法、色、素材などを検討しました。

最近ではインスタ映えする見た目も華やかな
新しい鍋料理が登場しています。
そこで、次回までにブイヤベースおでん、
ブルックリン風おでん、ハーブ鶏のおでん、
トマト洋風おでんなど、
どんなオススメおでんができるかを
考えてくることなどを決めました。


NEWおでんなどいろいろな鍋料理を想定して製品開発

革新の練り物ブランド「ねりもん」

はの字食品さんの
革新の練り物ブランドについて打ち合わせ。

魚のすり身と野菜で作る新しい練り物、
オーガニックで自然なイメージ、
見た目もカラフルで女性に親しみやすい
商品ラインナップという方向性から
はの字のねりもん」というネーミングに。

練り物のやさしい色合いと形状を活かした
かわいらしいロゴマーク、
紙パックのパッケージなどを提案しました。

ブランドネームやロゴが整うと
ブランドゴールのイメージが明確になり、
情報共有しやすくなります。

このブランドで、
従来とは全く違う新しい練り物ライフスタイルを
提案していきます。

伝統の練り物ブランドと革新の練り物ブランド

はの字食品さんの専務や常務も同席し
Baby Shock Snack製品の見直し改善の会議。

素材の味を活かし、食感、形がよくなるようにして
フレーバーで味を変えることなどを検討。
ハーブ塩やローストガーリック塩など
さまざまな味付けを試してみました。
すると、
意外と魚の風味とチョコレートが合うなど
新しい発見が。


さまざまなフレーバーを試してみました

さらに、従来の練り製品を伝統の日常・非日常、
革新の日常・非日常ブランドに整えて
展開することなどをアドバイス。

革新の練り物なら、どんな料理に合わせるか、
鍋や食器などどんなライフスタイル提案ができるか
話し合いました。


どんな鍋料理に合うかなども検討

中小企業のリトルブランド戦略

焼津市の企業支援・ネオ焼津プロジェクトで開発した
Baby Shock Snackの今後の展開について
はの字食品さんがご相談にみえました。


ハダカイワシをまるごと使ったBaby Shock Snac

量産化に向けて取り組んでいる段階にも関わらず
けっこうな問い合わせをいただいているため、
パッケージやサイト制作などを進めていきたいとのこと。
そこで、

値段で戦おうとしても日用品を大量生産、
薄利多売する大手には敵わない。
中小企業こそ小さくても力強いリトルブランドを持つべき。
付加価値のある商品をコアなファンに向けて発信する。
そのためには専門店サイトを作り全国へ情報発信する。

などをアドバイスし、
Baby Shock Snack専門店としてのサイトを
整えることなどを話し合いました。


大人の女子会などに向けてアプローチしていきます

高柳製茶さん/革新の企業・事業・商品VI開発

創業110年の製茶問屋。

20年前、他のお茶屋さんに先駆けてお茶クッキーを作り、
その後もダックワーズなどのオリジナルスイーツを開発。

卸しの比率が多いので製茶事業が中心だったが、
東京や横浜の消費地でお茶の売上が落ちてきており、
卸しだけでの成長は見込めないため
リスク分散のためにスイーツ事業を伸ばしていきたい。

そのためにパッケージを刷新したい、
小売店の売上をもっと伸ばしたい、
通販事業も強化したい、
という今後の展開についてのご相談。


ダックワーズのブランド戦略などについて打ち合わせ

〇ビジネスを運営するには
「客寄せ商品」と「受皿商品」が必要。
・客寄せ商品…利益は上がりにくいが、
話題性で集客できる商品。広告と考える。
・受皿商品…日常的なものだが、
誰もが買いやすく利益が上がる商品。
・「牧之原」はお茶処だと知らない人には
客寄せにならない。→パッケージに高柳製茶の
固有ブランド名を入れて記憶させ、
社会的価値に育てる。

〇事業を仕分けし、相乗効果を目指す。
高柳製茶さんが展開している事業は以下4つ。
❶お茶のブランドメーカー事業
❷お茶のOEMメーカー事業
❸お菓子のブランドメーカー事業
❹お茶とお菓子のショップ事業。
・お菓子のブランドメーカーとして認知度を上げ、
その社会的信頼で他事業の売上UPにつなげる。

などをアドバイスさせていただきながら
5回ほど会議を重ね、革新のブランドとしての
企業VI(アインデンティティ)、
お菓子事業VI「茶菓の森」、
ダックワーズの商品VI「cha・tsubu」と
ブランドとパッケージを開発しました。


革新の企業VI


ダックワーズ商品「Cha・tsubu」

コマツネオプランニングさん/バラを使ったお弁当とブランド開発

90年続く和食店。
現在の3代目が地元食材を使った
新メニュー開発に取り組んでおり、
島田名産のバラを使ったバラいなり寿司などを開発。

自社店舗やイベントなどで販売しているが、
首都圏のアンテナショップなどにも置いて
静岡県の新しいイメージとして販売したい。
そのためのパッケージ、ブランディング、
販促などについて相談したいとのこと。


ブランディングの意義やターゲットなどを情報共有

そこで、既存事業とは別の事業と考える、
モノを売るのではなくコトを売る、
事業名を記憶してもらうブランディングを展開する、
などをアドバイス。


バラを使ったメニュー開発

5C戦略に基づき、
ターゲットや新商品提案を設定しました。

○誰に/たまには贅沢なものを食べて
豊かな気持ちになりたい、SNSにUPするオシャレで
話題性ある情報を求めている30代~の女性。

○何を/「島田ばらイズム弁当assort」
バラをテーマにした見た目もオシャレな幕の内弁当。

○誰と戦い/デパ地下や駅中で売られているような
高級弁当、高級惣菜。

○どう売る/地元のイベントや
首都圏のデパ地下催事などに出店し露出度を上げる。
ファンになってくれた人、もしくは食べてみたいと
思った人が料理店へ食べに来てくれることで、
飲食店部門の新規獲得にもつなげる。

○誰が/香る・華やぐ・バラフード「ばらイズム」事業。

そして、「島田ばらイズム弁当assort」を開発。


見た目も味も華やかな和洋の2段弁当が完成

これを客寄せ商品として、
市内外に島田市名産をアピールしながら集客を図り、
通常メニューである「受皿商品」につなげようと
取り組んでいます。


ばらイズムブランドのパッケージやツール

山上水産さん/魚と野菜を使った甘くないジャム開発

佃煮製造販売業。
ライフスタイルの変化により佃煮の売上が減少。
購買層が高齢化しているため、
若い世代に好まれる商品開発に取り組みたいと、
平成25年度ネオ焼津プロジェクトに参加されました。


魚を使った新しいシーフードジャム開発に挑んだ山上水産さん

魚を使った新しい食のライフスタイルを模索する中、
当時こだわりパンやホームベーカリー人気など
パン好きが増えていることに着目し、
パンにつける甘くないジャム
シーフードジャム」をV.W.STORKが提案。


ハーブ、チーズ、スパイスなどいろいろな素材を試行錯誤

「朝パンをちょっとリッチにヘルシーにする
シーフードジャム」をコンセプトに、
魚と野菜を使って商品開発に取り組みました。


V.W.STORKでも、パンに塗って食べる、焼いてから塗って食べる、
塗ってから焼いて食べるなどを検証

従来の佃煮事業と全く違うターゲットに対し、
製品・商品のブラッシュアップ、
ブランディング戦略、事業化などをアドバイス。

プロジェクト終了時には、
鰹と海苔、鮪と南瓜、鮪とトマトの
3種のシーフードジャムを完成しました。


「シーフードジャム」3種(鰹と海苔、鮪と南瓜、鮪とトマト)

山上水産さんは
この商品開発により経営革新計画を取得、
平成26年ふじのくに新商品セレクション金賞を受賞。

さらに話題性ある商品で存在を知らせたことから、
平成28年には従来の佃煮商品が
相次いで新聞や雑誌で紹介され、
売上増加へつながる結果に。

日ごろ望月が言う「客寄せ商品の話題性で集客し、
従来の受皿商品へつなげる」戦略を
実践してくださいました。


パン屋さんなど売場へ提案するラックやPOP


贈答用パッケージ

山田給食さん/究極の幕ノ内弁当開発

先代から引き継いだ給食業を営む山田給食さん。

コンビニやお弁当屋など競合の増加で
価格を抑えて販売するため利益が出ない。
今の状態をなんとかしたいと
平成27年度の三島NEOプロジェクトに参加。


ご夫婦でプロジェクトに参加された山田給食さん

大量生産できない中小企業は、
安売りすると忙しいだけで儲からない。
高付加価値、高単価、
小ロットビジネスを目指すべきとアドバイス。

三島で昔ながら食べられてきた甘じょっぱい総菜の
お弁当を作りたいとのことだったので、
話題性のある高級弁当と特徴ある三島のお惣菜弁当、
そしてブランド開発に取り組みました。


究極の幕ノ内弁当パッケージ

高級弁当は、
価格1万円の究極の幕ノ内弁当を目指し
通常の原価率ではあり得ない最高級の食材を厳選。

また、1500~2000円の価格として、
地元三島で昔から親しまれてきた
おいしい総菜を盛り込んだお弁当、
食材の色を黒、赤、金で統一して
見た目のインパクトも狙ったお弁当の合計5種を開発。


見た目は派手ではないけれど高級食材が盛りだくさん

先代の屋号だった「魚敏食堂」を
ブランド名に冠したロゴマークなどを整えました。
その後、イベント出展などでPRに取り組んでいます。


ロゴマークを入れたテーブルクロスでブランドをアピール

山一園製茶さん/洋食をおいしくする緑茶開発

自社店舗で緑茶を販売する製茶問屋。

昔ながらの緑茶ファンが高齢化し、
このままだと減少してしまうことに危機感を感じ、
新規で若い世代を取り込む商品開発をしたいと、
平成26年度ネオ焼津プロジェクトに参加。


ご夫婦で取り組まれた山一園製茶さん

ここで望月と出会い、緑茶産業を取り巻く状況や
5C戦略に基づいた市場調査を行い、
どんな可能性がありそうかイメージを共有。


緑茶の現状と可能性などを分析

コーヒーや紅茶にはできず、
緑茶にできることは何か?
それは食事の味を邪魔せず
スッキリ切り替えたりおいしくすること。

そこで、「洋食をおいしくする緑茶」
開発に取り組みました。


試食会ではディスプレイやコスチュームにもこだわりました

当初は社長お一人での参加でしたが、
途中でたまたま参加した奥様が
「ハーブやドライフルーツをブレンドした
洋食をおいしくする緑茶」という
望月の戦略を聞き興味深々。

もともとハイセンスな方で、自分の個性を発揮し、
「ドバイでも売れるブランドに育てたい」と
最高級素材や洗練された茶器、人気のスイーツ、
洋食メニューなどを取り込み、
山一園製茶の新事業となる土台を創り上げました。


プロジェクト終了時、焼津市長へ取り組みを報告

この緑茶は、日本茶AWARD2015
ナチュラルフレーバー部門審査員特別賞を受賞。

このプロジェクトで開発した
洋食をおいしくする緑茶「Scent of TEA」は
奥様のブランド。

その後、ご主人のブランドとして、
緑茶本来の味を楽しむ「山一園茶楽助」を開発。

二人三脚で
新しい緑茶ファンの獲得に取り組んでいます。


洋食をおいしくする緑茶ブランド「Scent of Tea」と商品「彩食香茶」


ギフト用パッケージ


ご主人のブランド「山一園茶楽助」と商品パッケージ