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ハーブ緑茶で味覚講座

2018.10.17富士宮講習

先日、富士市と富士宮市の家庭科の先生を対象とした講習会の講師として、
味覚力を上げる新しい日本茶の可能性についてお話させていただきました。

食育の大切さが徐々に広がる中、実際は栄養面や農業体験等が主な内容で、
食べ物の味わい方や味覚の重要性については、まだまだ伝えられていません。

目が見えない、耳が聞こえない、手足が動かない、などの障害は、
日常生活が困難になることに直結するので問題視されやすいのですが、
味覚障害に関してはそこまで不便さに直結しないため(又は本人の自覚が薄い、
食べ物や作る人のせいにしてしまう、など)危機感を感じる人が少ないようです。

味覚障害や味覚力の低下の原因のひとつが、
〝ドライマウス〟
唾液分泌が減ることで、食べ物の味が味わいをキャッチする味蕾(みらい)に到達せず、
味をしっかり感じることができなくなってしまうのです。

特に高齢になるほど多くなると言われていますが、実は子供たちにもドライマウスが
増加している傾向にあるのです。
柔らかな食べ物が増えた現代、食べ物をしっかり噛んだり、固い物を食べることが減り、
顎の力が衰えてしまうことで、無意識に口を開けっ放しにしてしまい、無意識のうちに
ドライマウスの原因になってしまいます。
よく噛んで食べ物を味わったり、ある程度、硬いものを食べるなど、心掛けたいですね。

そんな中、旨味を積極的に摂取することで唾液の分泌が促進され、味覚力が上がることが
最近の研究でわかってきました。旨味は、五味(塩味、甘味、酸味、苦味、旨味)の中で
最も口中の滞在時間が長く、唾液分泌を最も促してくれる味なのです。
その旨味を積極的に摂取するのに、旨味成分の多い日本茶を水出しにする方法が有効なのです。
子供の舌は敏感なので、お湯で淹れたお茶が苦くて飲めない…という子供に対しても、
水出しのお茶なら苦渋味が出にくいのでおすすめ。

また、今回の講習では、食べ物に合わせてブレンドしたハーブ緑茶を試飲してもらい、
味覚意識を高める訓練にもなるティーペアリングを行い、体験していただきました。
今回は、フィナンシェに合わせ、

①棒茶
②フィナンシェの後味をすっきりさせるハーブ緑茶
③フィナンシェの味わいにアクセントを加えるハーブ緑茶

以上の3種類を用意。

集中して味わいを意識してもらうため、お茶は100ccに対して茶葉1gの比率で水出し。
???という反応の方もいれば、フィナンシェの味わいが変わる!と驚かれる方も。

いつか日本茶が、当たり前のように、日本中の家庭の中で、そして世界中の食卓でも
楽しまれる日が来ることを目指して、新たな日本茶の可能性を追求し続けます。

食育を家族で楽しむ!

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