HIの確立,望月聖司
  3   死ぬことを受け入れて、はじめて人生と言える

 人生の物語を知る

人生は必ず死に向かいます。そして、それが平均的寿命は80歳くらいですが実際には死は突然訪れます。一番の突然は事故。そして次が病気と言えます。実際は誰もが明日、いや今日死んでもおかしくないのです。
そうは感じていてもそこから目を背けているのではないでしょうか。

実はそれが人生において最もいけないことなのです。生きたい欲よりも死にたくないという欲が強いお年寄りが増えているように感じます。もっと生きたいという欲を出しても良いのです。死ぬことを意識した生きることこそが人生なのです。

下図を見ていただきたい。これは人生をHImapに表したものです。死方、能力、生方、努力という物語になっています。基本のHImapと照らし合わせて下さい。

死に方はそんそんの中から見つけ、能力はとくそんであり自分のこと、そして生き方は相手の得を考えて、とくとくになる努力を怠らないという物語を示しています。この物語を向上のスパイラルさせることにより、自分らしい人生が実現するものなのです。

もう一度下図の人生ライフサイクルの設計を見ていただきたい。20代での事業の延長線上に30代の事業を重ね合わせ、そして40代50代へと事業を展開し繋げて行くのには時代の流れを見ながら、相当の努力と能力が必要です。

そしてなおかつこの厳しい競争時代で勝ち抜いて行くためには常に新しいものに目を向けていち早く取り組まないと力はつかない。特にビジネスの世界で生きて行くにはそれは顕著なのです。

 企業とは法に則った人である

下図を見て欲しい。これは企業ライフサイクルの設計です。企業とは法人という法律的には人とされています。人間と大きく違うのは、人間は長くても80年ほどで死ぬが企業はそこに従事した人によってもっともっと長生きをさせることができるということです。

ふたつの図を比べることによって人生経営と企業経営は基本的にはまったく同じだと言うことが分かります。時代に求められる事業をいかに持ち続けるかということ。魅力ある事業をうまく次代の経営者にバトンタッチできれば、企業は存続されます。

しかし、魅力ある事業を持っていなければ後を継ぐものはありません。いま戦後70年程が経ち、物が溢れあらゆる変換期が訪れ、ビジネスも商品も人間も大きく陳腐化しています。跡継ぎさえいてくれれば、という業界は多いが、後が詰まっている事業を継がせるのは後継者が気の毒です。

私はもともと版下という印刷の前の版を作る仕事からはじまりグラフィックデザイナーを経てアートディレクターとなり、広告の専門家となりCMプランニングやパッケージデザインなどを経験してきました。一番経験として大きかったのは求人広告を通して数百社の企業の生態系を知ることができたことです。時代の変化と自分自身の変化と共に自分が関わる事業をステップアップさせてもらいました。

自分自身のステップアップは仕事以外になかなか見つかりません。当然、家事や子育てもかなり大きな事業であり自分をステップアップさせるにはとても有意義な仕事です。しかし日々の作業に翻弄されてしまっては日々の努力も退化にしかなりません。カラダを動かすと共に、しっかりとテーマを設定し目的や目標を持つことが大事なのです。

 確立観HImapという、ライフサイクルの物語

下図を見て欲しい。人生観HImapは人生ライフサイクルの物語を表したものでしたが、これをライフサイクルの設計という物語に置き換えました。確立観HImapです。これは人間のアイデンティティ(自我同一性)における方針と実行の、方針を司るものであり基本のHImapに次ぐ重要なものです。

この中心の確立のところにテーマを当てはめて使命感へとシミュレーションしていくものです。人生ライフサイクル、企業ライフサイクルをシュミレーションするのですが、実際作り上げるライフサイクルは以下の、事業ライフサイクル、商品ライフサイクル、販促ライフサイクル、人材ライフサイクルになってきます。
企業の生態系は、事業、商品、販促、人材という物語からなっているところからできています。ここでもう一度ライフサイクルとは何かを説明をしましょう。一般的に下図のようなS字曲線をライフサイクルと言います。

導入期を経て成長期に入り、成熟期を向かえて衰退期に入って行く。そのまた下の方の図は、一つの事業が衰退する前に次の事業の導入にかかることを表している。このつなぎ方が悪いと、企業は倒産や廃業に向かい、人間は失業や窓際に追い込まれます。今や窓際にすら置いてもらえない時代です。
ライフサイクルをつなぐのは難しいものですが、それはライフサイクルを設計し実現することが難しいということです。下図を見ていただきたい。これは先ほどの確立観HImapでどのようにライフサイクルを創造するのかを示している。

目的、課題、目標、行動という物語がどのようにライフサイクルを構成しているのか。目的は、S字曲線そのものであり展望を表している。何年後までに何を達成したいかという計画の事です。課題は、人生ライフサイクルにおける能力の部分です。

ライフサイクルの実現でもっとも大変なのは導入期から成長期に持って行くことなのです。ここには大きな溝があり、それを乗り越える力(性能、才能、センス、精度など)が必要です。課題はその力をつけることを意味しています。
目標は、目的であるS字曲線をどのくらいの高さに持って行くかという成果の照準です。そして行動とは、達成までに必要な行為行動は何か?ということなのです。

タクシーの運転手を20年間続けてきたドライバーがみんな運転がうまい訳ではないのはなぜでしょう?タクシードライバーにおける運転はサービスなのだから、乗客の立場になった運転をしないかぎりうまくはなりません。

これはサービス業という目的と売り上げという目標がセットされた上で、課題という運転サービス技術の向上に励みをかけていないからなのです。何年その仕事に従事しようと絶対にうまくなりません。自分本意の運転のうまさではお客さんには、逆に乱暴な運転と受け取られてしまいます。

以下のサイトの、サイト運営、サイト制作、VI制作、パッケージ制作などはすべて VW-STORK が行っています。